日曜日、カナダ代表が南アフリカに勝利し、国史上初のW杯決勝トーナメント進出を果たした直後、ジェシー・マーシュ監督は選手たちを集めて激励した。「カナダの英雄だ」とマーシュ監督はチームを称えた。

「この国でサッカーの未来はあなたたちのおかげで広がっている」とマーシュ監督は語った。マーシュ監督は熱烈な言葉で選手たちを鼓舞する人物として知られている。だが、その言葉には真実が込められていた。カナダのサッカー界は確実に変化している。

試合前にBBCスポーツに語ったサッカーファンは「『サッカー』という言葉が広まりつつあり、『フットボール』として認知されてきた」と話した。「カナダはサッカーの国になりつつある」。マーシュ監督が2年前に監督に就任した際、この目標は氷上のスポーツであるアイスホッケーが国民的スポーツである国において、現実味を欠いていた。

注目を浴びなかった共催国

今大会の開幕戦はメキシコで行われ、決勝はアメリカ合衆国で行われる。その一方で、カナダは共催国でありながら、注目度は低く、「忘れられた共催国」として扱われてきた。

しかしカナダは静かに準備を進めており、国内での関心やチームへの支持を高めてきた。カナダ代表キャプテンのアフォンソ・デイビスは、バイエルン・ミュンヘンやチャンピオンズリーグで大規模なサッカーファンの前でプレーしている。だが、W杯開幕後、カナダ国内での変化に気づいた。

南アフリカ戦の前、デイビスは「トロントで開催されたボスニア・ヘルツェゴビナ戦では、赤と白のユニフォームを着たファンがたくさんいて、感動した」と話した。「これまでにない光景だった。涙が止まらなかった」。

次戦は挑戦者との戦い

カナダの次戦は、オランダかモロッコのいずれかと対戦する予定だ。マーシュ監督が代表チームを率いる期間が長く続くかは不明だが、カナダのサッカー界は確実に変化した。

日曜日の試合前、ファンのハリーは「1990年代に父と一緒にカナダ代表の試合を見に行ったことがあるが、ホームゲームでもカナダのファンは少数だった」と話した。「今大会でアメリカ合衆国に多くのファンが来てくれたのは信じられない。そのエネルギーが国内にも広がってくれれば」と願っている。

別のサポーターのシオンは「トロントのような都市ではサッカー人気は高かったが、今後は主要都市以外の地域にも広がってほしい」と話した。

カナダが今後の歴史的快進撃を続けるのは容易ではない。モロッコは世界ランキング6位、オランダは7位と、強敵が控えている。しかし、信念はチームを大きく前進させる。カナダはこれまでの好調を維持しており、爆弾勝利を狙う可能性は否定できない。

マーシュ監督は「この大会でカナダ国民を鼓舞すること以外にも、世界の巨人とも戦えるような成績を残すことを目標にしていた」と語った。「モロッコは過去6年で急速に成長し、現代の巨人として認知されている。オランダは何世紀もの成功を積み重ねてきた伝統的な巨人だ。私たちは挑戦者として、全力で勝利を目指す」。