「これはメキシコの民主主義が生まれたばかりの歴史において、最も悪質で驚くべき後進的な法律の一つだ」と、米国への元メキシコ大使のアルトゥーロ・サルカハン氏はXに投稿した。「この法律は外国の干渉を防ぐものではない。政府は自分たちが好まない選挙結果に対して否決権を持つことになる」と述べた。これはガーディアン紙の報道によるもの。

この法案は、すでに下院を通過しており、次はメキシコの32州の過半数が批准する必要がある。メキシコシティのクレメンシア・シエンバウム大統領が率いるモレナ党は、24州の州議会を支配しており、法案の通過が見込まれている。ガーディアン紙は、この法案は米国との緊張が高まる中で提出されたと指摘。トランプ前大統領は繰り返し、メキシコのカルテル問題に関し介入を脅迫している。

米国検挙と政治的反応

先月、米司法省は、シナロア州の有力な麻薬密売組織との関与を理由に、現・元の10人の州政府関係者を起訴した。アンドレス・マヌエル・ロペス・オブラドール(アムロ)前大統領の親友であるルーベン・ロチャ・モヤ知事の起訴は、メキシコの政治界に衝撃を与えた。

シエンバウム大統領は、米国からさらなる証拠を提示するよう求めている。記者会見で彼女は主権と不干渉の重要性を強調した。「すべてのメキシコ人は、メキシコの選挙に外国の干渉があってはならないという点に同意すべきだ。われわれメキシコ人は、自分たちが誰が統治者になるかを決めるべきだ」と述べた。これはガーディアン紙の報道による。

シナロア州の元公安相のゲラルド・メリダ・サンチェス氏は、5月11日にアリゾナ州で逮捕された。トゥーセンの連邦裁判所に一時出廷した後、ニューヨークへ移送され、現在はブルックリンの連邦拘置所に収監されている。AOL.comによると、メリダ・サンチェス氏は麻薬密輸陰謀や機関銃および爆発物の所持などの3つの重罪で無実を主張した。有罪が確定すれば、終身刑に処される可能性がある。

中間選挙と政治的変化

メキシコは来年、中間選挙を控えている。これにより、現政権であるモレナ党の支配が揺るぐ可能性がある。現在、モレナ党は大統領職と上下両院を支配している。ガーディアン紙は、この法案は政府が政治の舞台を支配し続ける手段として見られていると指摘。

メリダ・サンチェス氏の経歴には、軍事情報機関での勤務経験が含まれており、ミチョアカン州の第21軍管区司令官や軍事情報学校長などを務めた。2023年9月にシナロア州公安相に任命されたことは、公共の安全対策を軍事的なアプローチにシフトさせたことを示している。

AOL.comによると、メリダ・サンチェス氏は金曜日にマンハッタンの連邦裁判所で5分間の短い公判に出席した。彼にかけられた罪状は、シナロア州知事のルーベン・ロチャ・モヤ氏を含む9人の官僚との関連性を含む広範な起訴の一部である。メリダ・サンチェス氏は、この事件に関連して逮捕された最初の人物である。