ブラジルの元諜報首長アレクシンドレ・ラマゲム氏は、米国移民・国境取締局(ICE)の職員によって逮捕された。この逮捕は、The Guardianが報じたもので、ラマゲム氏は、ブラジルの元大統領ジャイア・ボルソナロ氏がクーデター未遂の罪でほぼ30年もの禁錮刑を言い渡された数日前、国を逃れていた。

ラマゲム氏の違法監視活動

ラマゲム氏は元連邦警察官で、ブラジル最高裁判所が彼がブラジルの諜報機関を密かに反諜報部隊に変質させ、ボルソナロ政権の敵視する官僚や議員、ジャーナリスト、公職者を違法に監視していたと結論付けたため、16年間の禁錮刑を宣告された。

捜査機関は、彼が諜報ソフトウェアを使って最高裁判所の判事、議員、ジャーナリスト、公職者の位置情報を追跡していたことを発見した。また、ボルソナロ氏の息子、特に参議院議員フラヴィオ・ボルソナロ氏に関する調査も監視対象にしていた。

有罪判決後、ラマゲム氏は連邦警察の職を失い、下院議員の資格も剥奪された。彼の行動は、ブラジル司法制度を弱体化させ、ボルソナロ氏を監視から守ろうとする動きの一環だった。

トランプ政権との関係と米国での逃亡生活

ドナルド・トランプ氏は、自らの盟友であるボルソナロ氏の裁判に影響を与えようと、ブラジルへの追加関税を課した。右翼的なブラジル指導者を支持する多くの支持者たちが米国に避難しており、ラマゲム氏もその一人で、数カ月間米国で逃亡生活を送っていた。

米国在住中のラマゲム氏は、右翼的なブラジルインフルエンサーが主催したライブ配信に出演し、トランプ政権の「承認」を得ていると主張した。

昨年11月のライブ配信で、ラマゲム氏はトランプ政権関係者から「米国に安全にいる友人がいるのは安心できる」とのメッセージを受けていたと述べた。この発言は、トランプ政権の核心部とのつながりを示しており、ブラジルが12月に正式に引渡しを要求したにもかかわらず、その関係性は明確だった。

ブラジル連邦警察は、ラマゲム氏の逮捕は移民に関する問題に基づいて行われたと述べ、ICEの収容者データベースには「収容中」と記載されているが、場所に関する詳細は明らかにされていない。

米国在住の右翼的なブラジル実業家兼インフルエンサーのパウロ・フィギエーレド氏は、SNSで「オーランドで警察に停車された後、ICEに引き渡された」と述べ、当初は軽微な交通違反のための取り締まりだったと語った。

法的立場と国際協力

フィギエーレド氏は、ラマゲム氏は「以前に提出された難民申請がまだ審査中であり、最終的な決定が出るまで米国に法的に滞在可能である」と述べた。フィギエーレド氏自身もクーデター未遂に関与したとされるが、米国に長年滞在しているため、ブラジル司法当局が裁判を実施できていない。

ブラジル連邦警察のアンドレイ・ロドリゲス総監は、GloboNewsに対し、「この逮捕は、ブラジルと米国が組織犯罪対策のために国際協力を行った結果です。ラマゲム氏はブラジル司法の逃亡者であり、米国当局によると、移民法上の不正な状態にあります。」と語った。

ラマゲム氏の逮捕は、彼がブラジルの司法制度を弱体化させた罪について、司法の下に引き戻すための重要な一歩です。彼が米国に滞在し、トランプ政権との関係があるという点は、国際的な法的協力と政治的難民申請のプロセスの広範な影響を問うています。

ブラジルは12月にラマゲム氏の引渡しを求めており、米国当局は彼を逮捕したものの、法的プロセスは続いています。彼の難民申請はまだ処理されていないため、引渡しの手続きは複雑になっています。

ラマゲム氏のケースは、国際法、移民政策、ブラジルと米国間の政治的動態の複雑な相互作用を示しています。ICEによる逮捕は、逃亡者に対する移民法執行と国際協力の重要性を強調しています。