パキスタン・イスラマバードの公立病院、パキスタン医科大学(PIMS)の保育室で2020年8月26日に発生した火災で、14人の新生児が死亡しました。看護師のラジア・ノリン氏は、唯一の生存児を救い出した人物として注目されています。
緊急の行動と悲劇的な結果
ノリン氏は、保育室の薬品棚で朝の注射準備をしていた際、ガラスパネルから赤い光が見えたと語っています。時間は当日午前6時38分でした。政府の調査委員会がセキュリティカメラのタイムスタンプを確認したところ、この時間帯に火災が発生したとされています。
ノリン氏は保育室に入り、8秒後に赤ちゃんを抱いて戻ってきました。再度戻ろうとしたものの、午前6時40分までに部屋全体が煙で覆われ、カメラで確認できなくなりました。アル・ジャジーラによると、ノリン氏が救い出した赤ちゃんは唯一の生存者でした。当時の保育室には15人の新生児がおり、14人が死亡しました。
国際メディアへの初インタビューで、ノリン氏は「他の赤ちゃんを助けたかった。希望を失わなかった」と語りました。しかし、保育室は急速に状況が悪化し、ノリン氏と別の看護師は床に伏せて進もうとしましたが、煙が激しく視界が遮られ、呼吸困難に陥りました。火の勢いによって戻らざるを得なかったと、アソシエイテッド・プレスが伝えています。
政府調査とその後
政府の調査では、ノリン氏が部屋にいたのはわずか8秒だったとされ、保育室の状況は「約2分で壊滅的に悪化した」としています。火災のCCTV映像では、ノリン氏が保育室に入り、新生児を抱いて戻る様子が記録されており、その映像は51秒間でした。アル・ジャジーラによると、ノリン氏は同年9月、首相のシェハバズ・シャリフ氏から勇気を称える表彰を受けました。
火災から8日後、ノリン氏はPIMSの宿舎管理人の部屋の隣のオフィスで、淡いピンク色のシャルワ・カミズ姿で事件を振り返りました。アル・ジャジーラの取材に対し、「爆発のような音がした。すべてが煙に包まれた」と語りました。
世論と継続的な論議
火災後、パキスタン政府は関係する8人の役人を停職処分にしました。火災は広く悲しみと怒りを引き起こし、多くの国民がノリン氏を国家英雄として称えています。しかし、ノリン氏自身はその日の朝の出来事のトラウマが未だに残っていると話しています。「他の赤ちゃんを救えなかった」と、国際メディアへの初インタビューで語りました。
火災の影響、役人の停職、死亡者数についての報道が広く報じられました。この事件は、パキスタンにおける病院の安全対策や新生児ケアの問題を浮き彫りにしています。
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