インド国立試験機関(NTA)は、6月21日に予定されている「国家資格入学試験(NEET(UG))」再試験の前日、6月22日までテレグラムの全国的な一時禁止を発表した。同機関は声明で、メッセージ編集機能の停止を6月30日まで求め、試験問題の漏洩証拠の偽造を防ぐためだと説明した。

背景:試験問題の漏洩と再試験

この措置は、2025年5月3日に実施されたNEET(UG)の試験で問題が漏洩したとの騒ぎに端を発している。約228万人の受験者が全国の5000か所以上の会場で試験を受けたが、数日以内に問題漏洩の嫌疑で試験は取り消され、広範な抗議活動や中央捜査局(CBI)による連邦政府の調査が始まった。この件に関連して、すでに10人以上が逮捕されている。

NEETの不正行為の問題は今回が初めてではない。2024年にも、試験問題の漏洩や優等点の不適切な配分に関する疑惑が浮上し、数千人の受験者が異常に高い得点を記録した。今回の再試験は、インドの国家試験制度に対する再評価の一環で、政府は高利害の試験の安全性を高めるための対策を講じている。

法的根拠と公の反応

インド政府は、情報通信技術法第69条に基づき、テレグラムの禁止を決定した。この法律は、公共秩序を守るためオンラインコンテンツやサービスのブロックを可能にするものである。NTAは、「不正行為の組織的利用」が原因であるとして、2026年のNEET(UG)受験者への詐欺行為を防ぐため、この措置が必要だと述べた。

しかし、デジタル権利擁護団体はこの措置を「不均衡な」ものだと批判した。インターネット自由基金(IFF)は、テレグラムの全面禁止は問題の特定コンテンツのブロックではなく、第69条が許容するものではないと指摘した。「テレグラムの停止は、試験不正への応急処置であり、不均衡な対応である」と同団体は声明で述べている。

実施とプラットフォームの対応

テレグラムはBBCの問い合わせに対し、公式な声明を発表していない。政府の発表から数時間後、インド国内ではアプリが引き続きアクセス可能であり、この禁止措置がどのように実施されるかは不明である。NTAは、電子通信・情報技術省がこの指示を出したと述べたが、具体的な実施方法については明らかにしていない。

一方で、NEETに関する騒ぎは教育制度に対する広範な不満を引き起こしている。最近のNEET中止と別の高校卒業試験での採点ミスに関する騒ぎを背景に、連邦教育大臣の辞任を求める抗議活動が続いており、政府の対応が問われている。