国内安全保障長官のクリスティ・ノーム氏は、米国議会の2日間の証言を終えた。移民の取り締まり、税金の不適切な使用、内部調査の妨害に関する指摘に対し、自身の部署の運用を擁護した。この議会審査は、ミネアポリスで移民の取り締まり官僚が2人の抗議者を射殺した事件の後、責任追究の声が高まったことを背景に開かれた。
犠牲者への表現への批判
ノーム氏は、射殺された抗議者2人、リネ・グッド氏とアレク・プレティ氏を「武装した煽動者」と表現した点について繰り返し質問された。目撃者や動画の証拠は、ノーム氏の説明と矛盾しており、議会の民主党議員はその発言が誤情報であると非難した。議員のジェイミー・ラスキン氏は、直接的にノーム氏を問いただし、「彼らについて嘘をついた。『国内テロリスト』と呼んだ」と述べた。
民主党議員は、移民官僚による力の行使についても懸念を表明した。例えば、車両から人を引きずり出すことや、パジャマ姿の米市民の自宅に強行侵入するなどの事例が挙げられる。これにより、取り締まりの適正性や、部署が市民権利を保護しているかについての疑問が浮上した。
内部調査の妨害と予算に関する批判
ノーム氏は、国内安全保障監査総監のジョセフ・カファリ氏から送られた書簡に向けた批判にも直面した。カファリ氏は、11回にわたり、国内安全保障省(DHS)が監査総監室の調査を「系統的に妨害」したと指摘し、その中の1つはDHSとの関連性がある刑事事件だったと述べた。カファリ氏は、調査に必要な重要なデータベースやその他のリソースへのアクセスが拒否されたと語った。
ジョージア州の民主党議員ハンク・ジョンソン氏は、ノーム氏に書簡について尋ね、部署が「調査を妨害するパターン」があると非難した。ノーム氏はその主張を否定し、カファリ氏が求めた情報の範囲や期限を明確に示していないと反論した。「彼は部署のすべての情報を制限なく入手したいと考えている。それが正しいプロセスではない」とノーム氏は述べた。
議会から1700億ドルが国内安全保障省に配分された予算についても注目が集まっている。ノーム氏は、2億2000万ドル規模の「強制退去」を促す広告キャンペーンについて尋ねられた。ジョー・ネグス氏はその支出を「詐欺」と呼び、契約がノーム氏の関係者に有利に働く可能性があると主張した。「あなたはこのように税金を浪費している」とネグス氏は述べ、責任追究を誓った。
強行入室の手続と政治的関係
ノーム氏は、判事の承認なしに強行入室を許可する戸籍書の使用について擁護し、そのような手続は自身の権限下で28回のみ行われたと述べた。彼女はその実践が法的であり、必要であると主張した。一方で、ケンタッキー州のトーマス・マスイ氏などの一部の共和党議員は、そのような行動が憲法上の権利に与える影響について懸念を示した。「第四修正に忠実に従うことが望ましいと思う」とマスイ氏は述べた。
カリフォルニア州のシドニー・カムラガー=ドーブ氏は、ノーム氏とコリー・ルワンドスキー氏との関係について尋ねた。ルワンドスキー氏は、トランプ陣営の元幹部で、ノーム氏の下で特別政府職員として勤務している。ルワンドスキー氏は、自身の関与の範囲や関係性について懸念を示している。カムラガー=ドーブ氏は、ノーム氏とルワンドスキー氏の間に恋愛関係があるか尋ねたが、ノーム氏は「議長、今日はこの委員会でタブロイド的なゴシップを広めていることに驚いている」と応じた。
ノーム氏はその主張を否定し、質問が不適切であるとし、ルワンドスキー氏は決定権を持つ立場ではないと主張した。この出来事は、政治的同盟者による部署内での影響力や、利益相反の懸念を浮き彫りにした。
この審査は、移民政策に対する対立や、ノーム氏の下での国内安全保障省の役割に関する対立を深めている。今後の取り締まり方針や予算配分の決定が迫る中、議員たちは透明性と責任追究を求める審査が続くと予想される。
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