スペインがセウタへの突然の7万人以上の流入に直面する中、モロッコの国王はドナルド・トランプ氏に捧げる10億ドルの道路を命名し、両国の関係が深まっていることを強調した。

国境危機と米国との関係

セウタへの致命的な大規模国境越えの原因についての疑問が広がっている。国際危機グループの北アフリカ担当ディレクター、リカルド・ファビアーニ氏は、モロッコがトランプ政権の支持を得るために行動した可能性があると指摘した。

「それを証明することは明らかに不可能だが、可能性の観点から見れば、モロッコが同盟国に好意を示すために何か行動した可能性は否定できない」とファビアーニ氏は語った。

戦略的同盟と政治的目標

トランプ氏とその政権は、スペインのペドロ・サンチェス首相に対する反感を長年表明している。サンチェス氏はイラン戦争中に米国が空軍基地の使用を求めるのを拒否し、ガザでのイスラエルの行動を批判したため、政権にとってはEUの中で最も嫌いな国とされている。

モロッコ王室はトランプ政権内での主要決定者との関係を築くため、努力を重ねてきた。ファビアーニ氏は、「モロッコ人は政権内の主要決定者、大統統本人を含めて、本当に一貫して関係を築こうとしてきた」と語った。

最近の米国議会報告書は、セウタを「スペイン管理下にある」と表現し、モロッコの領有権の可能性を示唆した。流入後数日間、トランプ政権やイスラエル政府の関係者らの間でセウタへの関心は高まっていた。

EUの脆弱性と今後の懸念

ラバト(モロッコ政府)が政治的目標のためにハイブリッド戦術を用いる姿勢は注目されており、2021年の出来事と比較される。その際、国境管理が緩和され、8000人以上がセウタに流入した。

モロッコの高官は共犯の疑いを否定している。モロッコ政策分析研究所は、米国との関係が「黄金期」にあると述べた。しかし、モロッコの政策立案者はトランプ大統領の取引型のスタイルを理解しており、自国の戦略的自主性を守ろうとしている。

研究所の上級フェロー、サイド・サッディキ氏は、「トランプ政権との関係はモロッコの国際的地位を強化したが、スペインやEUとの関係は損なわれていない」と語った。

ファビアーニ氏は、セウタでの出来事はヨーロッパが北アフリカ諸国に移民管理を依存していることの危険性を示していると指摘した。「これはヨーロッパ全体を非常に脆弱で、モロッコのような国への善意に依存させている」と語った。

モロッコが自信を持ち、ワシントンの政権がそれを後押しする中、ヨーロッパにとって今後はより複雑な課題が待ち受けている。「ヨーロッパは次に何が来るかに備えているとは思えない。それはさらに複雑になる可能性があるからだ」とファビアーニ氏は語った。