黒い制服のトルコ警察が街角をパトロールし、青い巨大バナーが「平和の鍵」を掲げながら設置された中、米国大統領ドナルド・トランプ氏がアンカラに到着した。NATO首脳会議でのトランプ氏の存在は、儀礼的な歓迎とその発言の両面で注目されている。BBCによると、トランプ氏が会議に出席したのは、トルコのレジェプ・タイイップ・エルドアン大統領という親友が主催者であるためだとされている。エルドアン大統領は空港でトランプ氏を直接迎えた。

トランプ氏の介入的な姿勢

トランプ氏とエルドアン大統領は腕を組みながら歩き、米国国歌を演奏するバンドや赤白青の煙を噴くトルコ空軍機の飛行が行われた。しかし、トランプ氏の発言によって、同盟の結束像が揺さぶられた。到着後、デンマーク王国が所属するNATO加盟国のグリーンランド島を米国が管理するよう主張するなど、その発言は物議を醸した。

トランプ氏は、グリーンランドに関する過去の発言がNATOとの関係を緊張させたことを認めた。デンマーク首相は、米国が武力でグリーンランドを占拠しようとした場合、NATOの終わりを意味すると警告している。この警告は、NATO内で外交的な緊張が生じていることを示している。

イギリスとの緊張と批判

トランプ氏のイラン戦争に関する不満も明らかになった。NATOの同盟国が米国の単独軍事行動に協力しなかったことについて批判し、イギリスを特に指摘した。イギリスの空軍基地から米国がイランのミサイル基地への空爆を実施したにもかかわらず、イギリスは支援を拒否した。トランプ氏は、「戦争が終わったら協力すると言った。私はそのような協力は要らない。私たちは一切の支援を必要としなかった。ある意味、私は人々を試していた。私が長年言ってきたように、私たちは彼らを支援しているが、彼らが私たちを支援してくれるかどうかは分からない」と述べた。

イギリスの代表団は、ヨーロッパ諸国との防衛協力を強調している。しかし、イギリスのケア・スターマー首相が出席する最後のNATO首脳会議において、イギリスの防衛投資計画が昨年の戦略防衛見直しで示された要件を数十億ポンド下回っているとして批判されている。

ヨーロッパの再武装に焦点

政治的なポーズや演説に加え、NATOの代表団はヨーロッパの再武装について具体的な議論を進めている。エアバスが製造する新世代輸送機の大型契約が発表され、NATOの老朽化したAWACS機隊をスウェーデン製のGlobeEye機で置き換える計画も進行中である。また、共同ミサイルプロジェクトについても議論が行われている。

ウクライナのヴォロディミル・ゼレンスキー大統領も会議に出席しており、空軍防衛の強化が急務であることを強調している。最近、キエフでロシアの弾道ミサイル攻撃により数十人の民間人が死亡し、迎撃ミサイルの必要性が浮き彫りになった。ゼレンスキー大統領は、「ヨーロッパには有効な迎撃ミサイルシステムとミサイルが必要である。この作業はすでに進行中であり、すべてのパートナーがこれに注目を払うべきだと訴える。2030年以降までは待てない。ヨーロッパにはできるだけ早く、安価で大量生産可能な迎撃ミサイルシステムが必要である」と述べた。

米国がヨーロッパへの防衛コミットメントを段階的に縮小する中、ロシアのミサイルやドローンの軍備増強に対抗する信頼できる空軍防衛を構築する課題が残っている。NATOの参加国は、ウクライナでの戦争終結を望んでいるが、戦闘が終わったらロシアが急速な再武装プログラムを開始し、4年以内にNATO領土を脅かす可能性があるとの懸念を共有している。