オーストラリアのペニー・ウォン外相は14日、イスラエル政府がガザで国際支援団体「ワールド・センター・キッチン(WCK)」の支援活動員ゾミ・フランコムさんを殺害した事件について不起訴と決めたことに対し、「激怒している」と述べた。フランコムさんは2024年4月、イスラエル国防軍(IDF)の空爆によってガザで支援物資を運ぶ車両とともに6人の同僚と死亡した。

オーストラリア政府が司法を求め

ウォン外相は声明で、「これは我々が求める責任の追究から大きくかけ離れている」と述べ、イスラエル大使を呼び出して対応を迫ると表明した。また、「我々はゾミさんとその同僚たちへの司法を求め続ける」と強調した。ウォン外相は、政府が13日夜遅くにイスラエルの不起訴決定を知ったと述べ、「これは人道の日と重なって特に不快に感じられる」と述べた。

「これはイスラエル国防軍(IDF)が、ゾミさんとその同僚の車両への攻撃が、IDFの手順の重大な逸脱、誤認、そして決定の誤りによるものであることを認めたにもかかわらずである」とウォン外相は指摘した。「これは我々が求める責任の追究から大きくかけ離れている」と繰り返した。

国際的な反応とIDFの認定

ウォン外相は、政府が「ゾミさんとその同僚たちへの司法を求め続ける」ことを強調した。また、「イスラエルのヒレル・ニューマン大使を呼び出すとともに、オーストラリアのイスラエル大使が直接意見を伝えるよう指示した」と述べた。ウォン外相の発言は、ガザ戦争が始まって以来、オーストラリアがイスラエル軍に対して行った最も強い非難の一つであり、WCKへの攻撃に対する国際的な批判を反映している。

2024年8月にオーストラリアの元国防総監マーク・ビンスキン氏が提出した報告書では、「IDFの手順における重大な逸脱がフランコムさんの殺害につながった」と指摘された。この攻撃で殺害されたのは、フランコムさんを含め、3人のイギリス人、1人のパレスチナ人、1人のポーランド人、1人の米カナダ両国籍者だった。当時、IDFはこの支援物資車両への攻撃を「重大な誤り」と述べていた。

IDFの対応の対照

IDFのフランコムさんへの不起訴決定は、2024年にガザで5歳のパレスチナ人少女ヒンド・ラジャブさんを殺害した事件について刑事調査を行うと別途発表した対応と対照的である。イスラエル軍は、彼女が別の攻撃で負傷し、救急車で運ばれていた際、自軍の兵士が発砲したと説明している。