欧州連合(EU)の大使らがキプロスで会談し、ウクライナへの90億ユーロ(78億ポンド)の融資が最終的に支払われる見通しだ。

融資合意へ道筋

この資金は昨年12月に合意されたが、ハンガリーのヴィクトル・オルバン首相が2月、ロシアの原油供給に関する紛争で支払いを拒否していた。

ウクライナはロシアの攻撃でドリュジバ石油パイプラインの基地が損傷したと主張していたが、オルバン氏は原油供給が再開されるまで融資を支払わないとしていた。

EUは、ウクライナがパイプラインを修復したことで、この対立が解決に向かっていると見ている。

オルバン氏は先週日曜日に落選し、16年間のハンガリー首相時代を終えた。次期首相のペーター・マジャル氏はブダペストとブリュッセルの関係改善を優先事項としている。

融資承認見込まれ

EUの外交政策長官、カヤ・カッラス氏は大使会談に先立ち、「90億ユーロの融資について肯定的な決定が下されるだろう」と述べた。「ウクライナはこの融資を本当に必要としており、これはロシアがウクライナを打ち勝てないというサインでもある」。

ウクライナの副首相、タラス・カチカ氏はこの資金を「生死に関わる問題」と表現し、そのうち3分の2は国防の強化に使われ、残りは広範な経済支援に充てられるとしている。

ハンガリーのエネルギー会社MOLは、ウクライナのパートナー企業から、ドリュジバパイプラインを通じてロシアの原油が再来週火曜日にハンガリーとスロバキアに再開されるという通知を受けたと明らかにした。

オルバン氏は今月、ウクライナが「石油封鎖」を仕掛けていると非難し、EUがキエフと連携して自分に反対しているとしていた。

当時、衛星画像はウクライナ西部ブロディにある主要な油槽所に大きな被害が出ていたことを示していた。キエフは修復には時間がかかると主張し、自国の技術者らがロシアの攻撃を受けているとも述べていた。

一方、ウクライナはロシア国内の石油施設を攻撃しており、ドリュジバパイプラインと結びついているサマーラ州のポンプステーションも攻撃対象にしていた。

オルバン氏が昨年12月に合意した90億ユーロの融資を撤回したことで、EUの指導者らは激怒した。ハンガリー、スロバキア、チェコはこの計画から除外される形で、合意に参加していた。

長らくロシアのプーチン大統領との関係を最も密接に保ってきたオルバン氏は、ウクライナのゼレンスキー大統領とEUへの敵対を、落選した選挙運動の中心に据えていた。ハンガリー各地にはゼレンスキーとマジャル氏のポスターが掲げられ、「彼らは危険だ!」というメッセージが書かれていた。

ゼレンスキー大統領は火曜日、ヨーロッパ委員会議長のウルスラ・フォン・デア・ライエン氏と欧州理事会議長のアントニオ・コスタ氏と会談し、融資の支払いを再開する方法について協議した。

「これ以上、支払いを阻む理由はない」とゼレンスキー氏は述べた。「EUはウクライナにドリュジバ石油パイプラインの修復を求めた。我々は修復を完了した。EUも合意された義務を果たすことを期待している」。

EUの融資が最終的に合意されても、資金がキエフに届くまでには数週間かかる可能性があるとウクライナメディアが報じている。