バングラデシュの元首相シェイク・ハシナ氏(78)は、暴力的な治安対応に関与したとして死刑の可能性が懸念されているにもかかわらず、国に戻る可能性があるとBBCが報じた。国連は、政府職務の補充に関する抗議活動中に最多で1400人が死亡したと推定しており、その多くは治安部隊による銃撃で死亡した。

法的・政治的影響

ハシナ氏は、自らの対応が政治的動機に基づくものだと常に否定している。しかし、国連の調査員は、彼女と政府が権力を維持するために体系的かつ致命的な暴力を使ったという証拠を発見した。BBC Eyeの録音では、彼女が治安部隊に行動を指示した声が確認されている。この録音は、判決の主要な証拠として使われた。

彼女の失脚後、暫定政権が権力を握り、2024年2月の選挙でバングラデシュ国民党(BNP)が勝利した。BNPのリーダーであるタリケ・ラーマン氏が現在の首相である。彼の政権は、地元メディアに対し、ハシナ氏の発言を掲載・放送しないよう警告し、インドがデリーで彼女を公の集会でメディアに発言させたことについて「怒り」を表明した。

インド・バングラデシュ関係の緊張

ハシナ氏のインド滞在は、両国間の関係を緊張させている。バングラデシュは彼女の引渡しを求めているが、インドはこれを検討中だと述べている。もし彼女がダッカに戻るなら、政治的緊張が再燃し、暴動を引き起こす可能性がある。バングラデシュ外務省は、国民が「ファシズムの暗黒時代に戻ることはない」と決意していると述べ、バングラデシュが「属国」になることはないと強調した。

国際的な反応

この状況は、人権団体を中心に国際的な注目を集めている。赤十字国際委員会(ICRC)は最近、ミャンマーでアウンサンスーチー氏を訪問したと確認した。これは、自由が制限された人物への訪問に関する基準に基づくものである。ハシナ氏のケースとは直接関係がないが、この地域では拘束された指導者へのICRCの行動が注目されている。

ハシナ氏の帰国は、彼自身だけでなく、バングラデシュの政治的安定にとっても高リスクの行動となる。彼の弁護団は、引渡しの可能性について公にコメントしていないが、元首相は後退する兆候を見せていいない。帰国すれば、新たな抗議活動が再燃し、政治的分裂が深まり、政府が数カ月にわたる混乱後の安定化を図る努力が複雑化する可能性がある。