オハイオ州の不動産開発者ジェームズ・スクリナール氏(62歳)は2025年1月、民主党の候補として立候補を表明した。スクリナール氏はミッドウェスト地域で多家族住宅プロジェクトを通じて12億ドルの資産を築き上げており、すでに自身の個人口座から500万ドルをキャンペーン資金として拠出した。スクリナール氏は、鉄鋼産業の衰退地帯で住宅不足や経済停滞に取り組む「外野の立場」を強調している。

一方、カリフォルニア州では、自動車販売業者で慈善活動家であるリック・カー�ーソー氏(65歳)が共和党の候補として立候補を表明した。カーヤーソー氏はロサンゼルス出身で、高級ショッピングモール「ザ・グローブ」などの所有を通じて55億ドルの資産を築き上げている。彼は2022年のロサンゼルス市長選で自身の資金1億ドルを投じて敗れたが、現在の州知事選では2000万ドルをキャンペーン資金として拠出している。カーヤーソー氏は、現職の民主党知事ガヴィン・ニューソム氏の犯罪やホームレス対策への政策を批判している。

ジョージア州では、最も注目されるのは現職の共和党知事ブライアン・ケンプ氏(62歳)である。ケンプ氏の家族経営の家禽業が10億ドル以上の資産を生み出しており、2022年の再選戦では民主党のスタシー・アブラムズ氏を破り、1200万ドルを自身の資金として拠出した。一方、民主党の有力候補は、州議会の少数派リーダーであるジョン・オッソフ氏(民主党)だが、彼は億万長者ではない。ジョージア州では、現職のケンプ氏と民主党の候補との対決が注目されている。

州知事選挙は、数十億ドル単位の資金が必要であり、億万長者の候補者は寄付ネットワークを避けて自費で戦うことが多い。ノースダコタ州のドoug・バーグム氏(2016年から2024年まで州知事)は、ソフトウェア会社で11億ドルの資産を築き上げ、2期の州知事として在任した。西バージニア州のジム・ジャスティス氏(15億ドルの石炭産業資産)は、2017年から2024年まで共和党の州知事として在任し、2024年には上院議員に転じた。

現在の候補者も同様の戦略を取っている。スクリナール氏は、もし共和党の候補に選出された場合は5000万ドルを拠出する予定である。カーヤーソー氏は、合計1億ドルをキャンペーン資金として投入する予定だ。ケンプ氏は2025年1月末時点の現金残高が1000万ドルを超えている。

これらの選挙は、米国民が政治における巨額の資産を持つ人物をどのように評価するかを試す場となる。現在、州知事として在任中の億万長者であるプライツカー氏は、35億ドルの資産を持つハイアット家出身で、2022年の再選戦では1億5000万ドルを自費で拠出した。プライツカー氏は今後も州知事としての立場を維持しつつ、将来的には国家的な役割に目を向けている。