ジャマイカでは、警察官がデモ中に45歳の女性を射殺したとして殺人罪に問われた珍しいケースが発生した。独立調査委員会(インデコム)によると、アンドリュー・ウィルソン巡査長が13日に裁判所に出廷し、保釈は認められなかった。次の公判は6月中旬に予定されている。

事件が公にされデモが広がる

5月17日に北西ジャマイカで起きたラトヤ「ブジュ」ブルギンさんの死亡事件は、警察暴力に対するデモが行われていた最中に発生した。SNSで公開された動画では、警察官がデモ中に彼女の車両に向かって発砲している様子が確認された。インデコムによると、グランビル、セント・ジェームズでのデモは、数日前に17歳のティジェイ・エドワーズさんが射殺された事件に対するもので、地元メディアによるとエドワーズさんはブルギンさんの従兄弟にあたる。

CCTVの映像では、ブルギンさんのミニバンが道路脇に停車し、複数の人物が降りてくる様子が見える。警察官が近くに立っている。片側のドアがまだ開いたままの状態で、車は道路へと進もうとする。

突然、車の前数メートルの場所に立つ警察官が拳銃を取り出し、運転手に向かって発砲する。周囲からは悲鳴や叫び声が聞こえる。動画には走る人々の姿も映っている。

責任追及と改革の呼びかけ

警察官がブルギンさんの意識不明な体を車から引き出し、地面に置き、その後警察のピックアップトラックの後部に積み込む様子が確認された。警察官たちは、負傷した女性に対して応急手当を試みる様子は見られなかった。インデコムと人権団体「ジャマイカ・フォー・ジャスティス(JFJ)」は、警察の致死的な発砲行為に対する責任追及を強化するため、防弾カメラなどの導入を求めてきた。ブルギンさんを射殺したとされる警察官は防弾カメラを着けておらず、JFJは独立した動画の重要性を強調した。

JFJの実行委員長、ミックル・ジャクソン氏は、先月ラジオジャマイカニュースで、「そのCCTVの映像がなければ、こうした会話は成立せず、JCF(ジャマイカ警察)の上層部が対応する姿勢を見せることもなかったかもしれない」と述べた。インデコムは13日、ブルギンさんの死に対する独立調査において「迅速な動画証拠の収集と分析が、この致死的発砲事件に対する客観的な理解を確立するのに役立った」と声明を発表した。

広範な懸念と国際的な反応

同委員会は、人口280万人の国で今年すでに140件の致死的発砲事件を報告している。昨年、JFJは警察による致死的発砲が「深刻かつ危険な」増加傾向にあるとして抗議行動を行った。反対派の人民国民党(PNP)傘下の「PNP女性運動」は、CCTVの映像が「保安官による致死的武力行使の使用について深刻な疑問を提起する」と述べた。

また、ブルギンさんの遺体が発砲後、警察車両の後部に投げ込まれたやり方についても「不快に感じられる」と語った。「こうした行動は、ジャマイカ警察の構成員が市民に与えるべき尊重を下回る」と団体は述べた。人権に関する米州委員会(IACHR)はブルギンさんの殺害を非難し、「迅速、独立、公平、透明な調査」を求めるよう呼びかけた。