アンドリュー・バーナム氏が後任に

アンドリュー・バーナム氏。かつてグラナダ・マンチェスターの市長を務めた人物が、スターマー氏の後任として最も有力視されている。タゲスシュピーゲルによると、バーナム氏はスターマー氏の辞任表明の直後に労働党党首選挙への出馬を表明した。バーナム氏は21日、マーカー・フェールド選挙区で補欠選挙に勝利し、下院議員に当選した。これは首相職への挑戦資格を得るための条件となる。一方で、かつての厚生大臣であるウェス・ストリーティング氏がバーナム氏を支持すると表明した。

スターマー氏の辞任は、政府の権力闘争が長期化するのを防ぐための措置と見られている。チューリッヒ・ニューゼィヒター・ツァイトゥング紙によると、スターマー氏は党内からの圧力にもかかわらず、以前は辞任しないと明言していた。しかし、バーナム氏の補欠選挙での勝利が辞任の決定を早めたようだ。

政策の失敗と支持率の低下

スターマー氏の任期は、支持率の急落を特徴としていた。CNNによると、彼は現代英国で最も人気のない首相とされている。主要な外交政策や経済政策での失敗を避けたにもかかわらず、富裕な年金受給者の暖房費を増やす政策や障害者給付金の削減など、国内政策が批判を浴びた。また、性犯罪者ジェフリー・エピスン氏の元関係者であるピーター・マンデルソン氏をワシントン大使に任命した件も辞任圧力の一つとなった。

スターマー氏がこれらの政策の撤回を試みたが、国民や党内から抵抗を受けていた。CNNによると、スターマー氏の政権は、長年にわたる保守党の緊縮政策の政治的・経済的影響を引き継いでいた。辞任表明が Brexit 投票からほぼ10年後に発表されたことも、英国の政治的不安定が続くことを示している。

辞任演説と今後の道のり

スターマー氏は21日、10ダウンニング・ストリートで辞任演説を行い、「私の任期中に行ったすべての決定は、私が愛する国を最優先にした結果です」と述べた。タゲスシュピーゲルによると、彼は「党が発言し、私はそれを聞く」とも語った。演説の後、スターマー氏は妻のヴィクトリア氏と抱擁し、「これからは家族のために時間を過ごす」と述べた。

労働党は9月9日に新党首の選出手続きを開始し、9月1日に新首相を正式に発表する予定である。バーナム氏は下院議員としての資格を確保し、党の主要人物からの支持を得ているため、党首選挙での有力候補と見られている。国際社会は、英国が次の政治的不安定期をどう乗り切るかに注目している。