BBCによると、ホワイトハウスは米国の防衛予算を1.5兆ドル(約1.1兆英ポンド)に増額するよう議会に要請した。これは第二次世界大戦以来最大の軍事費拡大となる。この提案は議会の承認を必要とし、気候変動や住宅、教育などの一部のプログラムを削減する内容を含んでいる。

国内機関への予算削減

政府は、予算削減を実現するため、「過剰な意識改革や武器化された無駄なプログラム」の削減や、地元の責任を州政府に戻すことで対応するとしている。これはドナルド・トランプ大統領が長年掲げてきた防衛費増額と国内防衛製造業の拡大に合致する。

今週早々にホワイトハウスで開かれたプライベートイベントで、トランプ氏は軍事費の優先順位を強調した。同氏は「保育、メディケア、メデイケアなどの個別的な事項をすべて私たちが処理することは不可能です。それらは州レベルで対応できる」と述べ、重点は「軍事防衛」に置くべきだと語った。

提案された予算では、非防衛部門の支出が10%、約730億ドル減少する。トランプ氏の予算案は前年度比で42%増の4450億ドルとなる。そのうち、約1.1兆ドルは防衛省の自由裁量予算となり、過去最高額となる。

防衛産業基盤の資金

さらに3500億ドルは、防衛産業基盤のための予算調整(バジェット・リコンシリエーション)という手続きを経て確保される。予算には、兵士の給与増額と658億ドル規模の造船資金も含まれており、トランプ氏が「ゴールデン・フリート」と呼ぶ次世代艦艇の建設にも使われる。

これは12月に発表されたトランプ級戦艦の一部を含む。同艦の発表記者会見でトランプ氏は、最初の船であるUSS Defiantの建設が間もなく始まり、2年半後に運用開始になると述べた。

政府高官は、米国が中国に比べて造船能力や総生産量で後れを取っていると繰り返し警告している。また、予算には1850億ドル規模の「ゴールデン・ドーム」防衛システムの資金も含まれており、地上・海上・宇宙のセンサーや迎撃ミサイルを多層的に配置し、次世代ミサイルやドローンからの攻撃を防ぐという。

費用の懸念と不透明性

議会予算局(CBO)は、宇宙ベースのシステムだけで20年間で5420億ドルかかると試算している。専門家は、全体的な費用は米国防衛予算の大きな部分を占める可能性があると指摘している。提案された1.5兆ドルの予算は、イラン戦争に向けた防衛省が要求した2000億ドルとは別途のものとなる。

オンラインで公開された予算の要旨では、削減は「過剰な意識改革や武器化された無駄なプログラムの削減、地元の責任を各州政府に戻す」ことで実現されるとしている。BBCによると、この予算案は軍事費の大幅増加と国内優先事項の大きな転換を反映している。

トランプ氏は長年、防衛費の増額と国内防衛製造業の拡大を求めてきた。この予算案は、国内プログラムから軍事防衛への予算配分の大きな転換を示している。