トランプ米大統領は木曜日に、米国が中東での戦争終結を目指してイランと交渉していると発言した。この主張は直後にイラン当局者によって否定された。発言はフロリダ州のマーラーゴーで開かれた記者会見で行われ、トランプ氏はバイデン政権の地域政策にも批判を浴びせた。「米国はイランと戦争終結のための交渉をしている。合意とは言っていないが、交渉はしている。」と述べた。
イラン当局者が交渉否定
イランのホセイン・アミル・アブダラヒャン外務大臣はトランプ氏の発言に即座に反応し、米国とイランの間には交渉や話し合いは行われていないと述べた。「米国とイランの間には交渉や話し合いは存在しない。米国には信頼性がなく、その言葉は信じられない。」とテヘランでの記者会見で語った。
米国とイランの緊張は2018年に米国がイラン核合意(JCPOA)から離脱した後、続いてきた。この合意ではイランの核開発を制限する代わりに経済制裁を解除するものだったが、トランプ政権はイランの弾道ミサイル開発や地域の民兵組織への支援が合意の範囲外であるとし、この合意を放棄した。
イランはその後、核関連の活動を拡大し、両国は相互に制裁と反制裁を科すことで対立を深めている。現在の状況は中東の緊張を高め、両国は相手国が地域の不安定化を招いていると非難し合っている。
トランプ氏の発言と背景
トランプ氏の発言は、米国の外交政策が不確実性を高めている時期に発された。米国はイランに対する姿勢が一貫していないとして批判されており、一部の分析家は米国が地域で明確な戦略を持っていないと指摘している。「米国は数年間、イランに対する一貫した政策を持っていない。これは誰にも利益をもたらさない不確実性を生んでいる。」とワシントン近東政策研究所の上級フェロー、マイケル・アイゼンシュタット氏は述べた。
国際戦略研究所(IISS)の報告書によると、イランは軍事能力の開発を進めている。弾道ミサイルの生産やシリア、イラク、レバノンでの影響力拡大が含まれる。報告書では、2020年以来、イランの軍事費は15%増加しており、その多くが革命防衛軍に配分されているとされている。
トランプ氏の発言は、かつての米国大統領としての発言パターンにも合致している。2020年に彼はイラクでISISを撃破したと主張したが、後に軍事当局者がその主張を否定した。現在のイランとの交渉に関する発言も、政治光谱の両端から支持と批判を浴びている。
「トランプ氏の主張は誤解を招くもので、根拠が乏しい。イランが米国と交渉しているという兆候はなく、状況は依然として高まり続ける。交渉を進めるには米国がイランに対する政策に根本的な変化を遂げなければならない。」とテヘランに拠点を置く政治分析家、アリ・アスガル・ソルタニ氏は述べた。
専門家の見解
専門家たちは米国とイランの間で新たな合意が成立する可能性を疑問視している。「新たな合意には両国が大きな譲歩をしなければならない。米国は制裁を解除し、イランは核開発を停止しなければならない。現時点では、どちらの国もその譲歩を望んでいない。」と、かつて米国の武器検査官で国際科学・国際安全保障研究所(ISIS)の所長を務めたデイビッド・アルブライト氏は語った。
ピュー・リサーチ・センターの最近の世論調査によると、68%の米国国民は、米国がイランと直接交渉すべきではないと回答した。また、56%の応答者らは、イランに対する制裁を維持すべきだと支持した。
一方、バイデン政権はイランに対する姿勢を慎重に取っている。国務長官のアントニー・ブリンケン氏は、「米国は交渉に応じる準備ができているが、イランが必要な譲歩を行うことを条件としている。」と最近の演説で述べた。「交渉は相互尊重と国際法の遵守を前提として行う。」
公式な交渉の進展は見られないが、米国とイランは仲介者を通じて間接的な交渉を行っている。2021年には、ヨーロッパ諸国が仲介し、米国とイランは湾岸地域で秘密交渉を行った。しかし、これらの交渉は重要な進展には至らなかった。
「状況は十字路に立っている。」と、かつてイランの核交渉担当だったセイド・ホセイン・ムーサヴィアン氏は語った。「両国とも緊張を和らげたいという利益はあるが、どちらも最初の歩みを踏み出せない。この状況はどちらの国にとっても利益にならない。」
状況が進展する中、国際社会は交渉の進展に注目している。しかし、米国とイランがそれぞれの立場を堅持しているため、新たな合意の可能性は依然として不透明である。
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