ベネズエラのニカラス・マドゥロ大統領は、米国による制裁や軍事的脅威にもかかわらず、自国の天然資源の輸出を続けると表明した。12月18日、米国大統領ドナルド・トランプ氏が原油輸送を阻止する意図を示したとの指摘に対し、マドゥロ氏はベネズエラの原油と天然資源の主権を強調した。ABCニュースの報道によると、「出入りする貿易は続く。憲法とボリバルの遺産により、原油やすべての天然資源は私たちの財産であり、ベネズエラの主権国民が土地、地下資源、すべての富の唯一の合法所有者である」と述べた。

米国の軍事行動と制裁

1月3日、米軍はベネズエラ北部で一連の攻撃行動を実施し、首都カラカスを含めた地域を攻撃した。この行動により少なくとも80人が死亡した。マドゥロ氏と妻のシリア・フロレス氏は捕らえられ、ニューヨークに移送され、マドゥロ氏は麻薬テロ陰謀、コカイン密輸陰謀、機関銃および破壊装置の所持、およびそれらの所持陰謀の4つの刑事訴追を受けることになった。

米国政府は、これらの行動が麻薬密輸対策の一環であると主張しているが、ベネズエラの巨額の原油資源がマドゥロ大統領の辞任に重要な要因であることも明確にしている。最近数か月、米国はカリブ海での軍事プレゼンスを大幅に拡大しており、2019年1月以来の制裁により、ベネズエラの経済と原油インフラはさらに悪化している。

ベネズエラの原油備蓄と生産

ベネズエラは世界最大の原油備蓄を保有しており、300億バレルを超える。これは世界の証明済み備蓄の約5分の1に相当する。しかし、過去10年間で原油生産は急激に減少しており、現在では1日100万バレル未満にまで落ち込んでいる。米国は1日2000万バレル以上、サウジアラビアは1日1100万バレル未満を生産している。この減少は、原油インフラへの投資不足と米国制裁による影響が原因とされている。

こうした困難にもかかわらず、ベネズエラは主に中国向けに原油を輸出しており、生産能力が低下している中でも、エネルギー資源の戦略的重要性を示している。マドゥロ氏のベネズエラの原油資源の支配を維持する姿勢は、米国が世界の原油供給へのアクセスを確保しようとしていることから、米ベネズエラ関係の地政学的緊張を反映している。

マドゥロ氏の主権に関する立場

マドゥロ氏は、ベネズエラの天然資源の支配権を譲歩する意図は一切ないと繰り返し述べており、米国の行動は政権変更を狙ったものだと主張している。「これは決して起こらない。ベネズエラは決して誰かの植民地になることはない」と述べた。両国の政府間には、ベネズエラが外部からの干渉を拒否する主権国家としての立場を強調する思想的対立が存在している。

米ベネズエラ間の原油争いは、地域全体の注目を集める大きな対立の一部である。米国が地域での軍事的・経済的影響力を拡大し続ける中、「世界最大の原油取引」の内容は、資源豊富だが政治的に不安定な地域での両国の主張の焦点となっている。