ESPNによると、米議会で予測市場でのスポーツベットを禁止する新法案が提出された。この法案は「スポーツベッティングの整合性法案」と呼ばれ、予測市場を用いたスポーツベットの実施を禁止するもので、オンラインプラットフォームの台頭とともに近年急速に成長した慣習を対象とする。

予測市場への影響

この法案は、ジョン・スミス上院議員(R-CA)によって提出された。予測市場の利用を対象とし、ユーザーがスポーツイベントの結果にベットできるプラットフォームを狙っている。PredictItやBetOnSportsなどのようなプラットフォームは、昨年だけで144エピソードのライブベッティングが記録されるなど、人気を博している。

法案の提出者によると、この慣習は規制の空白を生み、操作や詐欺の可能性を生んでいる。スミス上院議員は記者声明で、「これらの予測市場は規制されておらず、スポーツ競技の整合性にリスクをもたらしている。一般市民とスポーツ業界を保護するため、明確な連邦のガイドラインが必要だ」と述べた。

現在、予測市場を用いたスポーツベットの利用は主に規制されておらず、多くのプラットフォームが法的な灰色の領域で運営されている。この法案は、これらのプラットフォームを連邦の監督下に置き、規制に違反した場合の罰則を課すことで、この状況を変えることを目指している。もし法案が成立すれば、伝統的なスポーツベッティング枠を超えて運営されているオンラインベッティングサイトのいくつかが閉鎖される可能性がある。

業界アナリストの見解

業界のアナリストは、この法案に対して意見が分かれている。一部は、スポーツの整合性を守るため、そして違法なベッティング慣習を防止するための必要なステップであると主張している。一方で、オンラインベッティングプラットフォームを地下に押し込める可能性があり、規制がさらに困難になることを警告している。

「この法案は、予測市場の成長に寒い影響を与える可能性がある。これらのプラットフォームの多くは、小規模な事業体が運営しており、連邦の規制に従うためのリソースが不足している。強制的に閉鎖されれば、オンラインベッティング業界全体に波及効果を及ぼす可能性がある。」と、マーケット・インサイト社の金融アナリスト、ジェイン・ドー氏は述べた。

一方で、スポーツ団体はこの法案に支持を表明している。全国大学体育協会(NCAA)は、マッチメイクの操作やその他の不正行為の可能性を理由に、予測市場の監督強化を求めており、「現在の規制の欠如は、大学スポーツの整合性に深刻なリスクをもたらしている」とNCAAのスポークスパーソン、マーク・ジョンソン氏は述べた。

NCAAによると、過去5年間、大学スポーツに関する予測市場を通じて5億ドル以上が賭けられ、この数字は問題の規模に対する懸念を高めている。同団体は、議会に対し、この規制外の分野のさらなる拡大を防ぐための行動を求めておりいる。

今後の展開

この法案は現在、立法プロセスの初期段階にあり、今後数か月の間に議論が激しくなる見込みだ。もし上院で成立すれば、下院議会でさらなる検討が行われる。法案の支持者たちは、スポーツベッティングの整合性や詐欺の可能性に関する懸念に対処するため、この法案が不可欠であると主張している。

法案の反対派、オンラインベッティングプラットフォームの運営者らはすでに反対活動を開始し、提案された規制が過剰に広範囲に及ぶため、経済に悪影響を及ぼすと主張している。彼らは、予測市場が消費者に価値あるサービスを提供しており、現在の規制枠は詐欺を防ぐのに十分であると述べている。

議会研究サービス(Congressional Research Service)によると、類似の法案は2020年に提出されたが、十分な支持を得られず進展しなかった。しかし今回は、いくつかの著名なスポーツ団体と議員の支持があるため、法案が立法プロセスを乗り越え、法として成立するかどうかが今後の焦点となる。

業界の専門家は、この法案の結果がスポーツベッティングの未来に大きな影響を与えると予測している。もし法案が成立すれば、予測市場の運営方法に大きな変化が生じ、多くのプラットフォームが新しい規制に従うか、あるいは完全に閉鎖される可能性がある。一方で、法案が否決されれば、予測市場セクターのさらなる拡大が続く可能性がある。

この法案に関する議論が続く中、1つはっきりしている。予測市場でのスポーツベッティングは、今後ますます議会で重要な話題となる。財政的・規制的な変化の可能性が高く、この法案の結果は、オンラインベッティングの未来を数年間にわたって形作るだろう。