トランプが教皇に異例の攻撃

トランプ大統領は、イラン情勢への立場を巡り、教皇レオを異例の厳しい言葉で攻撃。Truth Socialの投稿で、教皇は「犯罪対策が弱く、外交政策も悪い」と非難した。BBCによると、トランプ大統領は記者に「教皇はあまり好きではない」と語った。

投稿では、教皇は「自分の身だしなみを整えるべきだ」と述べ、核兵器に関して「弱い」と批判した。これはイランが核兵器開発を進める動きを指しており、米国とイスラエルがイランと戦争をした理由の一つとされている。また、教皇が「アメリカ人であるため選ばれた」とも述べ、トランプ政権との対応策として考えられたと示唆した。

トランプはさらに「もし私がホワイトハウスにいなかったら、レオはバチカンにいなかった」とも述べた。記者に投稿の内容を説明するよう求められた際には「彼はあまりよくやっているとは思わない。犯罪を好むのだろう」と語った。

教皇の反応:平和の伝道者として

教皇は、アルジェリア行きの飛行機内で記者に「自分は政治家ではなく、平和のメッセージを広める使命がある」と語った。「トランプ政権に恐れはなく、福音のメッセージを大声で伝えるのは私の使命であり、教会の使命でもある」と述べた。

「トランプ氏と議論したいとは思わない」とも加えた。「世界には多くの人が苦しんでおり、多くの無実の人が命を落としている。誰かが立ち上がって、もっと良い方法があると声を上げるべきだ」と語った。

トランプの発言は、世界中のカトリック信者から批判を浴びており、専門家はその発言を第二次世界大戦中の教皇とファシスト独裁者との関係と比較した。Reutersが引用したマッシモ・ファジオリ氏は「ヒトラーやムッソリーニでさえ、教皇をここまで直接的かつ公然と攻撃したことはない」と述べた。

教皇の国際紛争と移民政策への立場

教皇は、国際紛争を非難し、中東情勢の緊張緩和を呼びかける多くの公演でその立場を表明している。トランプがイランを脅し、「今夜、文明全体が滅びる」と発言した際、教皇はその発言を「真に受け入れがたい」と反対した。

教皇は、トランプの厳しい移民政策にも批判を示し、「中絶反対(プロライフ)」という言葉が通常は中絶反対者と結びついているにもかかわらず、移民への「人間扱いのない待遇」に賛成するなら、本当に「プロライフ」であるとは言えないのではないかと疑問を投げかけた。

教皇レオは、前任のフランシス教皇の慈善的伝統を引き継ぐと見られている。フランシス教皇は2016年の選挙運動で、トランプの反移民発言により「キリスト教徒ではない」と述べた。トランプは故フランシス教皇を「恥ずかしい人物」と評した。

一般に、教皇が世界の指導者への発言を直接的にするというのは珍しい。米国には7000万人以上のカトリック信者がおり、人口の約20%を占める。その中にはトランプの副大統領であるJ.D.バーンスも含まれる。

トランプはまた、教皇が「非常に自由主義的で、犯罪を止めることを信じていない人物であり、核兵器を持つ国を扱うべきでないと考えている人物」と述べた。

教皇の国際紛争への平和的立場や緊張緩和への呼びかけは、世界中から支持を得ており、トランプの政策に反対する人々もその立場を称賛している。