ユーム・ブランズは、ピザハット部門を合計27億ドルで売却する計画を発表した。中国本土の運営権はユーム・チャイナ・ホールディングス株式会社に12億ドルで譲渡され、残りの店舗はプライベートエクイティファームのロングレンジ・キャピタルに15億ドルで売却される。ピザハットは売上減と老朽店舗の問題に直面し、今後はKFCやタコベルといった強みブランドに注力する。

変化する市場での苦境

ピザハットの売上は近年低下しており、特に宅配やテイクアウト文化の台頭に苦戦している。米国ではユーム・ブランズが2月に250店舗の閉鎖を発表した。昨年末時点でピザハットは世界に19,974店舗を展開していたが、宅配モデルを早くから導入した他社に比べて成長が遅れている。

グローバルデータのネール・サウンダース氏は、ピザハットが長年ユームのポートフォリオにおいて最も弱い存在だったと指摘した。「ブランド刷新や低調な店舗の閉鎖に努めたものの、部門の成長を再開させるには投資と忍耐力が必要で、ユームはそれを準備していなかった」と述べた。これはユームが昨年11月に開始した戦略的見直しと一致する。

売却構造と所有権

中国本土のピザハット事業は、ユーム・チャイナ・ホールディングス株式会社に12億ドルで売却される。これは米国外でピザハットの売上に占める19%を占める重要な市場である。別途、ロングレンジ・キャピタルが残りのチェーンを15億ドルで取得する。ユーム・ブランズのCEO、クリス・ターナー氏は声明で「新たな所有者はレストラン業界における深い知識を持ち、今後の成長に備えている」と述べた。

ユーム・ブランズは両方の取引が第3四半期に完了すると見込んでいる。この動きに対する投資家の不確実性を反映して、株価は市場開場前に小幅に下落した。

歴史的背景

ピザハットは1958年にカンザス州ウィチタで、兄弟が母親から600ドルを借りて店舗を開いた。1969年に象徴的な赤い屋根が登場し、1971年には売上ベースで世界最大のピザチェーンとなった。1977年にペプシコがピザハットを買収したが、レストラン部門は後に分離され、1997年にユーム・ブランズとなった。

1980年代には、30分で届けるというドミノ・ピザなどの競合が台頭し、ピザハットは店内での食事に焦点を当てていた。近年ではドアダッシュやウーバーイーツなどの宅配プラットフォームの台頭により、チェーンの存在感がさらに揺らぐ。