剛果民主共和国(DRC)は、米国との合意に基づく「第三国」送還対象者の受け入れを控え、地元住民や政府関係者から強い批判が寄せられている。アルジャジーラ通信によると、この合意は既存の政治的不安定や経済的困難、東部の戦闘など、DRCの課題をさらに悪化させる恐れがある。
送還合意が懸念を呼ぶ
地元メディアによると、米国は不法入国者で、合法的な在留資格がない者を「第三国」送還政策の一環としてDRCに送還するとの合意をした。この政策は以前はメキシコやグアテマラなどに送還対象者を送る形で使われていたが、DRCを含めるようになることで地元の指導者らから懸念が高まっている。
キンシャサなどの都市部の住民は送還の影響に強い懸念を示している。「DRCの状況はすでに深刻で、これによりさらに悪化するだろう」と、名乗らずに発言した地元の活動家は語った。「我々にはこれらの人の受け入れに必要な資源もない。米国の移民問題の廃棄場にならないようにしたくない」。
DRCではこの合意を、歴史的にアフリカ諸国を転送点や目的地として利用するという西側の政策の延長と見ている。DRCはこれまで中南米の移民が米国を目指す転送地として知られていたが、逆のケースはこれまでなかった。
地元政府が対話要求
DRCの当局は送還を直ちに中止するよう求め、米国との対話の必要性を強調している。外務省は声明で「DRCは、米国で合法的な在留資格を持たない人々の受け入れ先として使われることを許容できない」と述べた。
声明では「DRCは、この国と関係のない人々を受け入れるべきではない。米国の移民政策の廃棄場とはなりたくない」と語った。
フェリクス・チシケディ大統領の政権は公式に合意に反対する声明を出していないが、いくつかの高官は外交的な抗議や法的な対策を示唆している。「米国の移民問題の廃棄場として使われることを黙って見過ごすことはできない」と、名乗らずに発言した高官は語った。
この反対はSNSでも拡大し、DRCの市民らは状況に怒りを示している。#StopTheDeportationsや#DRCNotAFinalDestinationなどのハッシュタグが地元のSNSでトレンド入りし、多くのユーザーが米国に圧力をかけるよう呼びかけている。
米国側は沈黙
これまで米国当局はこの合意について公にコメントしていないが、米国移民省の関係者によると、この政策は不法移民対策の一部として検討されている。
「米国は伝統的な送還方法以外の選択肢を探している。DRCは第三国送還先として検討されている国の一つだ」と、関係者は語った。
一部の専門家は、この政策が米国とアフリカ諸国間の緊張を高める可能性があると警告している。キンシャサに拠点を置く地域アナリストは「これは単なる移民問題ではなく、地政学的・人道的問題であり、広範な影響を及ぼす可能性がある」と述べた。
DRCの立場は他のアフリカ諸国からも支持されている。いくつかの政府はこの政策の影響に懸念を示しており、アフリカ連合は公式声明を出していないが、一部の外交官は米国に対する統一された対応を求めている。
この状況は、移民政策と移民の扱いに関する西側諸国とアフリカ諸国間の緊張を浮き彫りにしている。DRCがこの合意に反対する姿勢を維持する中、国際社会はこの状況の展開に注目している。
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