ルイジアナ州のワールドエアフォース基地(AP)— 新START軍縮条約が2月5日に期限切れとなるわずか2週間後、米軍は地上核ミサイルの弾頭数を3倍にし、数十機の爆撃機を核ミッション用に転換する準備ができていると発表した。

空軍グローバル・ストライク・コマンドの広報担当者は『ワールド・ゾーン』に対して、条約の終了により核抑止力の強化にリソースを集中できると述べた。「新STARTの終了により、我々の焦点を核抑止力の核心業務に絞り、リソースをより多く割り当てることができる。この管理された移行は、運用準備度と国家の要請への対応力を高める。」

同コマンドは、配備された400発のLGM-30GミネトマンIII大陸間弾道ミサイルに、複数独立目標誘導再突入装置(MIRV)を装備する能力を保有していると発表した。現在、各ミサイルは単一のW78またはW87弾頭を搭載しており、爆発威力は300〜350キロトン。MIRVへの切り替えにより、ミサイル1発あたり3つの弾頭を搭載可能となり、地上核兵器の配備数は400発から1200発に増える可能性がある。

これらのミサイルは、ワイオミング州、モンタナ州、ノースダコタ州、ネブラスカ州、コロラド州の87,000平方キロメートルに及ぶ450か所の地下施設に配置されている。これらの基地には、ワイオミング州のF.E.ワレン、モンタナ州のマールストローム、ノースダコタ州のミネトマンなどがある。関係者は、50か所の空いている地下施設が即座の運用可能状態にあると述べた。

一方、空軍は現在、通常兵器ミッションのみを実施している76機のB-52Hストラトフォートレス爆撃機のうち30機を核武装に転換する計画を進めている。全機の核武装化により、核戦略爆撃機の数は65%増える見込みだ。「空軍グローバル・ストライク・コマンドは、ミネトマンIII大陸間弾道ミサイル部隊のMIRV化と、大統領の指示によりB-52爆撃機部隊全体を二重目的の長距離攻撃プラットフォームに転換する能力と訓練を保有している。」と広報担当者は述べた。

一方、ロシアは条約終了後も単独で新STARTの上限を遵守すると約束した。クレムリン当局者は、米国が先に行動しない限り、ロシアは戦略的姿勢を維持すると述べた。しかし、米国防省の動きにより、その可能性は消えている。

専門家は、この動きが連鎖的な影響を及ぼすと予測している。ロシアは330発の大陸間弾道ミサイルを保有しており、そのうち200発以上は、それぞれ3〜10発の弾頭を搭載可能なRS-24ヤルスミサイルである。R-36M2ヴェオヴォーダ大陸間弾道ミサイルは、1発あたり最大1メガトンの爆発威力を持つ弾頭を12発搭載可能で、46発のミサイルだけで、広島原爆の破壊力に匹敵する43,000発の爆弾に相当する。より新しいRS-28サルマットは、その2倍の弾頭を搭載可能である。

潜水艦では、ロシアの8隻のボレイ級潜水艦は、各艦に128発のRSM-56ブルーバミサイルを搭載しており、それぞれ6発の150キロトン弾頭を搭載しており、合計768発の弾頭を保有している。新STARTの上限がなくなった場合、各ミサイルに4発ずつ追加され、総数が1200発を超える可能性がある。7隻の古いSSBN潜水艦は、100発以上の潜航型弾道ミサイルを追加する。

中国は核兵器の近代化を継続しており、数百発の弾頭が推定されている。北朝鮮は弾道ミサイル開発を繰り返し試験している。イランは米国の脅威に対応し、大陸間弾道ミサイルには至っていないが、中距離ミサイルを保有しており、専門家はその能力が将来的に発展する可能性があると指摘している。

これらの発表は、米国が複数の敵対国と向き合う中で行われている。新STARTの期限切れ後、代替交渉が進まなかったことにより、緊張が高まった。バイデン政権は拡張のタイムラインについては直接コメントしていないが、空軍の声明では、大統領の命令が迅速な変化を引き起こす可能性がある。

軍縮支援団体は、新たな軍備競争が懸念されていると警告している。2010年に署名された新START条約は、それぞれの国が1550発の戦略弾頭と700発の配備手段を上限としていた。両国はその上限を満たし続けていたが、ロシアは昨年、ウクライナの検査問題を理由に参加を中止し、11月までに合意された検証を実施した。

米国当局者は、条約の制限による柔軟性の喪失を補填するとしている。一方、一部の元国防省の計画者らは、この動きがライバル国からの対応を引き起こすと批判している。ロシアの国営メディアは、米国の移行を自国の軍備拡張の正当化として強調している。

空軍は、大陸間弾道ミサイル、爆撃機、潜水艦の「核の三重構造」を管理している。1970年代から配備されているミネトマンIIIミサイルは、2030年代に地上戦略抑止力(GBSD)に置き換えられる予定である。B-52爆撃機は繰り返しアップグレードされており、2050年代まで運用可能である。

現時点では、新START終了後、米国軍は拡張の準備を進めている。ライバル国がその動きに応じるかどうかは、ワシントンをはじめとする関係国が注視している。